中小企業法律相談

労使紛争

労使紛争を、企業・経営者の立場から解決する方法についてまとめました。

労使紛争が発生した場合,早い段階で弁護士に相談する必要があります。
労使紛争の形態としては,裁判外での交渉,労働組合との団体交渉,労働審判,労働訴訟,あるいは保全処分等がありますが,それぞれの手続に異なる特徴や制限がありますので,早めに弁護士と協力して対応する必要があります。
労働者側が労使紛争を起こす場合,弁護士や労基署等の専門家のアドバイスを受けている場合が多く,対応が後手に回る危険があります。

労働審判を提起された場合

福島県の場合,労働審判の開催場所は福島地裁本庁(福島市)のみとなっています(H25.5現在)。
そのため,いわき地区で労働審判が起こされることは少ないかもしれません。
労働審判の最大のポイントは,「第1回期日で勝負が決まる」という点です。
これはどういうことかというと,労働審判は,迅速な解決を目的として,原則3回以内で審理を終えます。
そのため,第1回期日において,主張と争点の整理,証拠調べを完了させ,和解を試みる段階まで進めてしまうのです。
したがって,第1回期日までに,全ての主張及び証拠を提出しなければならず,スケジュールは非常にきつくなります。
主張したいことが主張できなかったということにならないためにも,弁護士の関与は不可欠と言えます。

労働訴訟を提起された場合

解雇無効確認訴訟や地位確認訴訟などが典型例ですが,通常の裁判手続にしたがい,原告被告双方が主張と証拠書面の提出を行って争点を整理し,最後に証人尋問を行って判決を下す,というプロセスになります。
裁判期日は何度か開催され,長いものでは1年以上審理が続くケースもあります。
法的な主張をしっかり組み立て,法的に的確な反論をしていく必要がありますので,弁護士の関与が最も必要なケースと言えます。

保全処分を起こされた場合

地位保全の仮処分,賃金仮払いの仮処分などが典型例です。
解雇された労働者が,解雇は無効であるとして賃金の仮払いを求めるものです。
訴訟で解雇無効の判決を得れば,労働者は当然その間の賃金を得ることができますが,訴訟は長いもので1年以上かかる場合もあり,その間無一文では生活していくことができないので,保全処分を起こすことが認められているのです。
なお,地位保全の仮処分は,その後の強制執行を予定しないもので,「使用者の任意の履行を期待する仮処分」という性格を有します。
それに対し,賃金仮払いの仮処分は,その後の強制執行によって強制的に支払わせることが可能であり,「強制的に満足を得られる仮処分」という性格を有します。
仮処分が認められるためには,賃金の支払がない結果,労働者や家族らの生活が危機に瀕してしまう状態にあること(又はそのおそれがあること)が必要となります。
労働者が他から固定収入を得ている,同居親族に十分な収入がある,十分な預金がある,などの場合は支払を免れることが可能です。
使用者としては,労働者側のこれらの事情を,審尋期日や不服申立て手続の中で主張していくことになります。
保全処分も迅速性を第一になされ,不服申立期間も短いので,専門家の協力の下,迅速かつ的確に反論していく必要があります。

労働組合との団体交渉が発生した場合

労働組合がある企業はそう多くないと思われますが,従業員が個人単位でユニオンに加入している場合など,団体交渉が生じるケースがあります。
万が一,団体交渉が起きた場合,交渉が決裂した後にはストライキなどの手段が取られうるため,対応を誤ると企業活動に大ダメージとなる危険があります。早めに弁護士に相談されることをお勧めします。

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