交通事故

むち打ち症について

損害賠償額が増加する場合があります。

むち打ち症とは

自動車事故等が原因で、首が鞭(むち)のようにしなったために起こる症状を総称したもので、正式な病名ではありません。
正式な病名としては、頸椎捻挫、頸部挫傷、頸部外傷、外傷性頸部症候群など様々あります。

むち打ち症の分類

様々な分類方法がありますが、いずれの分類もむち打ち症の全てをカバーしているわけではありません。
むち打ち症を理解するための目安としてお考えください。
ここでは、いわゆる土屋分類をご紹介いたします。

1.頸椎捻挫型

頸部周辺の筋肉、靭帯、軟部組織が過度に伸ばされたり部分的に断裂したりするなどの損傷を受けることで、むちうち症で最も多い分類です。
主な症状としては、首の後ろや肩の筋肉の痛み、頸椎の運動制限(動きが制限される等)があります。
神経症状は認められず、あっても一過性のものです。
大半は、1か月半~3か月程度で治癒するとされていますが、後になって下の根症状型やバレ・リュー症状型に移行する場合もあります。

2.根症状型(神経根症状型)

脊髄に最も近い部分にある神経根(神経のうち脊髄から椎間孔の出口までの部分)という個所が損傷することにより障害が起きるものを言います。
衝撃により頚椎の並びに歪みが出来たりすると、神経が圧迫されて症状が出ます。
主な症状としては、1の症状のほか、腕の痛みやしびれ、後頭部の痛み、顔面痛、知覚障害などが現れます。

3.バレ・リュー症状型(自律神経障害型)

頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気などの症状が現れるもので、他覚所見(視診、触診、画像診断等による症状の裏付け)に乏しいことが特徴です。

4.根症状+バレ・リュー症状型

上の2つの症状が併存している場合です。

5.脊髄損傷型

深部腱反射の亢進,病的反射の出現などの脊髄症状を伴うもので、むち打ち症の中でも重い症状が残る場合があります。
もっとも現在は、むち打ち症には含まれず、非骨傷性の脊髄損傷とされています。

後遺障害の等級認定について

①非該当
②12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」
③14級9号「局部に神経症状を残すもの」
のいずれかとなります。

14級9号「局部に神経症状を残すもの」とは,「労働には通常差し支えないが,医学的に説明可能な神経系統または精神の障害にかかる所見があると認められるもの」です。
「医学的に説明が可能」とは,現在の症状が治療経過や所見からして、交通事故によるものと説明が可能であることをいいます。

12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」とは,「労働には通常差し支えないが,医学的に証明しうる神経系統の機能または精神の障害を残すもの」です。
「医学的に証明しうる」とは,医学的にみて、交通事故によって身体の異常が生じ,その異常によって現在の症状が発生していると判断できることをいいます。

これらを証明するためには基本的に、レントゲン写真,CT,MRI等の画像所見,スパークリングテストやジャクソンテスト等の検査結果(他覚所見)が必要となります。
これらの他覚所見がなくても14級9号が認定される場合もありますが、その場合は、入通院慰謝料の算定には低い基準が使われたりします。

なお、上で述べた各分類ごとの等級認定の大筋は、基本的に以下のとおりと思われます。

1.頸椎捻挫型

症状が残存せず、後遺障害が非該当となることが多いと言えます。
症状が残存していても14級9号である場合がほとんどと思われます。

2.根症状型(神経根症状型)

神経根が損傷していることから、スパークリングテスト等の検査や知覚検査によって神経症状が矛盾なく現れていることが証明され、神経根障害の画像診断結果と一致することが確認されれば、12級13号に該当すると考えられます。

3.バレ・リュー症状型(自律神経障害型)

一般的には、他覚所見に乏しく自覚所見が主体であるため、非該当と認定されてしまうケースが多いと思います。
「医学的に説明が可能」として14級9号に該当するとなるかどうかが問題となります。

ご予約専用フリーダイヤルメールでのご予約・お問い合わせ