【解決事例】宗教法人の内部紛争(宗教法人と檀徒との争い)。

相談前

宗教法人様からのご相談で,長年にわたり一部の檀徒と争いになっていた事案でした。 宗教法人の代表に対して一部の檀徒が強い不信感を有しており、数年前に離檀通知を宗教法人に対し提出したものの、その後、「自分達は依然として檀徒である」と主張したため、他の事務所の弁護士とも共同して、「相手方らは檀徒の地位にない」ことの確認を求める訴訟を提起しました。

相談後

相手方らが提出した離檀通知の趣旨について、相手方は「代表に対する不信任表明に過ぎない」という主張をしていたことから、事実経過を丁寧になぞって反論しました。離檀通知の提出前にすでに不信任表明と思われる行動をしていたことや、離檀通知書に明確に離檀するとの記載があること等を踏まえ、証人尋問で効果的な反対尋問を行ったことで、一部の被告を除き、無事に「檀徒の地位にないことを確認する」という勝訴判決を得ることができました。

弁護士からのコメント

新妻弁護士からのコメント

前提として、「檀徒の地位にないこと」の確認を求める訴訟は適法か?(裁判所が判断できる法律上の争訟といえるか等)という厄介な問題がありましたが、共同受任した弁護士の力も借りて、過去の裁判例から詳細に理由を述べることで無事にクリアでき,裁判所の判断を受けることができました。 長年にわたる紛争のため資料が膨大にありましたが、事実関係を時系列で丁寧に整理し、証拠を精緻に確認することで、裁判所にも伝わりやすい効果的な尋問ができました。 「尋問の成否は万全の事前準備をしたか否かによる」ということを再確認できた事案でした。心身ともに大変きつい事案でしたが、勝訴判決を得た際の依頼者からの感謝の言葉を頂くと、やはり弁護士という仕事は止められません。